2017-04

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俯瞰 - 2017.02.03 Fri





神々の造りし島々が

大小

青海に浮かぶ


何時の頃にか

草木を抱き

パノラマの俯瞰を成し

不可思議の夢を与える


美しき天然は

たゆとうままに

眼下に広がり

あの日のままにある


君はまた見るだろうか

かの景色が今も変わりなくある様を

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沈黙 - 2017.01.24 Tue


近日公開される映画「沈黙」に寄せて

鎖国時代の長崎は天領として海外貿易を行っていた。当時の歴史的建造物は観光の名所になっており訪れる人も多い。中でも長崎とその近郊の教会群は世界遺産登録を目指し、その価値を含めた知名度向上と定着を図っている最中。
遡って島原の乱後、幕府の禁教令により厳しい取り締まりが続き、日本各地でキリスト教信者への迫害が続いた。逃げ惑う外国人宣教師をかくまったのも信者であったが、何処でか捕縛され拷問の挙句、棄教改宗するか命を落とすかの選択を迫られた。棄教者で知られているのは、転び伴天連の汚名を着せられたクリストヴァン・フェレイラ、日本名沢野忠庵。ポルトガル出身のカトリック宣教師でキリシタン弾圧に協力したと言われており、遠藤周作の小説『沈黙』のモデルとなった。彼の生涯については書物にも詳しいが、心のうちは誰にも理解できないだろう。その時代と人々には想像できないことが多いように思う。いわく時代が違う。
なお、幕末近くには列強諸国のクレームも強く、現在の大浦の地にフランス人宣教師の手により天主堂が建立されることとなった。
1865年完成。翌年には浦上村の信者が祈りのため天主堂に姿を現した。信徒発見の瞬間であった。そこから、江戸を経て明治に続く最後の弾圧「浦上四番崩れ」が始まることを歴史は伝える。


田平教会 - 2016.12.22 Thu






機嫌を損ねた雲間から

柔らかな光が降りてくる

風が天音を奏でる



訪れた人々は一様に

敬虔を持って

煉瓦積みを仰ぎ見る


その昔

迫害と信仰は天秤に掛けられ

なお信仰に生きた人々がいた

かの時代を経て息づく歴史に圧倒される


思うに私の支えは何だろう

心は時に語りかけてくるが

言葉ほど饒舌ではなく

在所を見失う


天音の流れる傍らに佇み

ふと今を想う…



その永遠 - 2016.11.28 Mon





太陽に焦がれたわけじゃない


朽ちては芽吹き


芽吹いては朽ちる


終わり無きがごとく…



金鱗湖 - 2016.11.19 Sat





冷と熱の湧くこの湖も枯渇の危機にあったのか…


春の日

足元の大地がドンドンと揺れ続け

数多の生物が昼夜を忘れる事態となった

破壊的に自然が歪んで建造物が姿を失った


活断層なる言葉が虚しくなるほどの犠牲が強いられた


悲しいことに世界地図に隠れた狂気が一気に暴れ出したみたいだ


秋の日

湖は静けさを取り戻し

水鏡の紅葉が美しい



私は忘れない

この大地に映えた色合いは

地球の記憶にも深く刻まれてゆくことだろう


 - 2016.10.21 Fri





雨降りの夜

ちんちん電車はぼくらを乗せて

街の灯りを涙に似せて

ゴォストップを繰り返す



ぼくのお腹はそのたびに

角ハイボォルのシェイクに躍る


シュワシュワシュワシュワ

シュワルツェネッガー

マッチョじゃないけど躍るんだ


みんなはどうかなハイボォル

一緒に飲んだねハイボォル


ぼくのお腹は躍っているよ

こんな具合に軽快に

ゴォストップを繰り返す



雨降る夜のちんちん電車

悲しむことは何も無い

雨降る街のちんちんの

ゴォストップに躍る身の

何気に浮いた心地する

今宵の酒は良いお酒…

転び - 2016.08.19 Fri





私の息使いが届かない遥か昔

この地は南蛮文化の花盛りで

往来には紅毛の人々が溢れていた

かの大将軍の嫉妬を買うくらい


南蛮文化は、宗とする教えと共にもたらされたものだから

数多、教会が建ち並び

コレジオ、セミナリオが、藩校寺子屋を凌駕した


恐れを成す大将軍

文化の選別に乗り出した

正規の貿易品や良し

しかと見極めよ


精神の輸入や悪し

凄絶を極めよ


偶像を足踏み

出来ぬなら、逆さ穴釣り

宗とする教えを棄てるまで続けよ…


強者は召され

弱者は転ぶ


宗とする教えを棄てた者は

如何にして生きたのか

この地に生まれた者だけではなく

南蛮からやってきたネイティブは

転び伴天連、背教者の烙印を押され

如何にして生きたのか


幾多の時代は薄れ行き

もう誰も彼らの域には近づけないけれど

どの時代にも不自由を負わされた人々の陰がある


私には解らないけれど

未来の人々はこの時代を如何に捉えるだろうか

我々が不自由を背負わされた民に置かれることの無きよう…

フランソワ-ズ - 2016.07.21 Thu





独りならば

あなたの身の内を想う

隔絶された現実は

ただ息苦しく

最後にと今一度心を促す


その悲しみにこんにちは



私はもう何も語るまい

胸迫る想いすら何時の日にか

優しい思い出に変わるのだろうか

過ぎ越し日々をたたえて今を生きる


その悲しみにこんにちは


挨拶は礼儀と心得て

独り言する


その悲しみにこんにちは…


木洩れ日 - 2016.07.12 Tue





父に言えなかった言葉がある

照れくさいのもあったが

おそらく一度も言ってはいない



大きな手で子供たちを一抱えにしていた父も

長い年月をかけて

段々と小さくなって

何時しか老齢を迎えていた



そのうち命もしぼんでしまい

私はありがとうの言葉を永遠に失ってしまった

所在無げに晩年を過ごした人への…



この夜に生まれて - 2016.05.22 Sun




月明りを頼りに履物をつけ 

まだ冷めやらぬ酔いに足を取られながら 

あなたを探しさ迷う 


いつ果てるとも知れない感情の高鳴りにある時ですら 

のちに残るのは平板な思い出 

その仕組みに疑問なく 

流れに漂う自由と不自由の狭間で

記される事柄をそのままに受け止る

こうあることを誰か止めるひとはあるだろうか 


この夜に生まれて私は私になる

あなたは依然見つからない・・・・・・



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